こころのなかに いえをたてるよ

こころのなかに


いえをたてるよ





かぜに
たおされないように
がんじょうないえを





かじにやかれないように
もえないそざいで





みずにながされないように
ちていふかく
どだいをほって






だから
もう
なにがあっても
こころは
びくともしない



だけど
そんないえを
たてたら


わたしは
ほんとに
しあわせになれるだろうか










いのちは かれらを もてなしただろうか

いのちのおもさに


あえぐひとたち



まわりは


そんなかれらを


よわいという


なさけないという




けれど





いのちは


かれらを 


もてなしただろうか

二つの世界の境目に

ふたつのせかいの


さかいめに


あしをかけて


たっている





だいすきなひとがいったあちらのせかい


そして


ささえあってるはずのこちらのせかい







ねむりは


あちらのせかいへのとびら







あさのめざめは


こちらのせかいへのきょうせいそうかん







どちらのせかいにも


こころのいばしょをきめられないまま


ふたつのせかいの


さかいめに


ただ  たちつくしているわたし